ダブルっち博物館

小6~高3まで両親の近距離別居型生活に巻き込まれたダブルっち君(1998年4月29日生まれ)も、晴れておかげさまで、フリーダム生活を満喫中です!f^_^;)笑

『ディストピアJAPAN 住基ネットがまねく監視社会』監督、吉村英二さん


わたしは「右側の糸へん」しか、よう書きません。
けれども、昨年、堺市で貰った自分の“卒業証書”の名前には「左側の糸へん」が書かれてました。


そうなんや…
ちなみに、堺市は、出生届を出した自治体ではありません😅




前回の記事を読んで頂いた皆様、そして23歳頃の話を聴かせて頂いた皆様、どうもありがとうございました。



“自分をありのままに見つめる” わたしは、まだまだ出来てないなあと感じました。ありがとうございました。




某「リバティおおさか」閉館4日前の、本年5月27日に、「証言の部屋」ブースにて“『ディストピア!JAPAN 住基ネットがまねく監視社会』監督”の吉村英二さんのお話を視聴して来ました。



今回の記事は、読んで、皆様が16歳の頃にタイムスリップして頂いて、何か一つ持ち帰って頂けたら幸いです👧👦




himekichiオジサンによる拙い要約筆記ではありますが、是非ともご鑑賞ください😅
※画像は、“橋本勝の21世紀風刺絵日記”等からお借りしました。




『個人情報の国家管理と人権」吉村英二さん 2005年インタビュー






まず思うのは、「背番号が今更、一個増えても…」ということです。
おぎゃあと生まれると同時に、番号が付くんです。事務処理です。




名前には、“個人が一番最初に取得するアイデンティティ”という意味があります。
でも、番号には それがありません。




住基ネットの現代的な意味は、
「自分の情報を勝手に知らない誰かが見る」ということなんです。




自治体の名簿は、これまでは
各自治体の様々なサービスを受けるという目的で、独自に作成されていました。




これからは、名簿は、他の自治体、国に流れていきます。
そんなことを 頼んだ覚えのないところで 見られるようになります。



本人の同意を取ることが
住基ネットの仕組みには、盛り込まれていません。





現代の、インターネットが 張り巡らされた世の中で
個人情報を、誰に見せ、誰に見せないかを、



「自分でコントロールする」ことが
現代的なプライバシーの権利なんですね。



その、侵害を前提とした制度が
住基ネットなんです。






色々なものが 錯綜していて、それゆえにこそ「不便」な世界がある。
だから、これを整理して、IT化すれば「便利」になると思う。




IT化すれば、方向性は、どんどん一つに近づいていきます。
なぜかと言えば、それこそが「便利なあり方」だからなんですね。




じゃあ、誰にとって「便利」かと言えば
それはもちろん



「ITにとって」で
「IT化を実現させて行く人にとって」です。




それが、「IT化を利用する人」にとって
「便利」かどうかは分からない。




それを「不便」と言えば
その人たちは、ITから遠ざけられてしまう。







それが「推奨された IT化の 究極の姿」です。
IT化というものは、そういう方向性を目指すものなのだから仕方ありません。




「便利」が加速すれば、破綻は近づく。
人は普通、こんなことを考えませんけども



ちらほら 綻びが 見えかかっているIT化を 守る方向で生きる生き方は
僕なんかには ついていけなくて。




IT化が破綻したら 若い子たちはどうするんだろう、なんて 
とても考えたくありません。








IT化すれば、「便利なあり方」という 
たった一つの方向性しかないんですね。




だから、「便利なあり方」以外の選択肢もあるんだよ、
ということも



大人は、
若い子や子どもたちに 教えなければいけない。




それ以外に 大人は考えることなんてあるのかなァ、
と思うんですね。



「未来」なんてことを考えると
僕はどうしても そう思ってしまいます。






僕が、住基ネットと関わるようになったきっかけは
郵送で「住民基本台帳カード」の通知を 受け取った時でした。




母などは、怒り心頭に発しました。母は、60年安保世代でした。
僕は、驚きも怒りも、その前に出てたから、ありませんでした。




僕はもともと のろまで のんびり屋で 運動も勉強もできないし
集団にも適応できないタイプでした。



ただ、何で合わせなきゃいけないのかの 自覚はありました。
人それぞれのペースがあるじゃん。



もちろん、それでは世の中は成り立たないですが
前提くらいは 持って貰わないと、といつも思っていました。



でないと
僕自身の生き場が なくなっちゃいますから。




もともと、僕に、学校生活に 馴染めない違和感があって
親から「人権とは?」「国とは?」のキーワードを獲得した、と思います。



「違和感」については
親とは、一度も語り合ったことはありません。




ただ、母からは、僕は「急ぎなさい」と言われた事が 
一度もありませんでした。






中学時代、家庭の事情で 越境で 転入してきた生徒が
校則指定の制服と 違う格好で 通学していたというので



校長先生から「元に戻すぞ!」と言われた事がありました。
それで、みんなで 署名を集めて、



みんなで 放送室を乗っ取って 「酷い!」とか言って、
その子は、前の学校に戻らなくて 済むようになりました。






高校では、学生鞄を「肩掛け」で行くと
「たすき掛けにしなさい!」と 先生に注意されたので



普通の子は、校門前で 
みんな「たすき掛け」に直すんですけど



僕は、そもそも 何が悪いのかわからないので
「肩掛け」で行きました。




すると、普段は 高尚な事をおっしゃっている先生が
「お前なんか、どっか行っちゃえ!」とおっしゃるので



「先生が『居住の自由』とおっしゃったんじゃないですか?」
と質問し返したりして



一週間停学とかになりましたけど
服従とかは しませんでした。










三里塚で 集会があった時は、実際は、
一方に、土地を強制的に奪われる農民がいて、



一方に、集会に参加しただけで、警察に
「車のトランクを開けて中を見せろ」と言われた僕たちと、



この近くを 通っただけで 警察に足止めされた住民の方々がいて、
みんなで抗議をしていたのでした。




それらを 体験したことが
今の僕に 続いているのかな、とは思います。







こういう事をやっていると
「こいつはアカだ」だの「左翼だ」だの




色分け、二分法、レッテル、色眼鏡で
見られることがあります。




「アカ」の言葉が出来たのは 
戦前でしょう?




本質的には
戦前から 変わっていないなあと思います。






小社会的なのは
今に 始まった事ではないと 思います。



恐らく、みんな色分けしないと
不安なんでしょう。




誰か、自立的に生きてる人間を 認めたくないから 色分けする。
そういうのが多分、あると思います。




もともと、僕は、
そういう社会の方に違和感がありましたから



違いを認めない、
同じじゃないといけないという圧力が



日本の社会にはありますよね。
僕は、それが嫌なんです。









2002年の 住基ネットの 第一次稼働直後は
ホットラインを開設して、電話相談を受けました。




電話は、800件来ました。
しかも、「跳ねっ返り」が 嫌いな人からは 全然、掛かって来なくて




「番号、気持ち悪い」、「返したいがどうすれば?」という
反響の電話が 殆どでした。




実際、DV、ストーカーの被害者が
他の自治体で「住民基本台帳」を見た加害者に、住所がバレて



また追っかけられた、という事件が起こりました。
また、LGBTのTのトランスジェンダーの人たちからは



服装や容姿が、住民基本台帳の性別情報と違うので
異動届出の際に 非常に困っているという電話相談を 実際に受けました。





しまいには、自治体の方から
住基ネットへの抗議電話への対応によるストレスで



円形脱毛症になってしまったというような電話も
僕たちのところに掛かってきて、本当に忙しかった(苦笑)。







繰り返しになりますけども
住基ネットは、国が推進する IT戦略の枠組みの中に 位置づけられています。




企業は、一人一人のニーズに合った…という展開をするでしょう。
ところが、実際の住基ネットは、一人一人を無視した制度でしょ?



だから、これは放っといたら
ITを使った 戦前の 独裁社会の再現になってしまいます。




ツールが違うだけです。


“個人情報を 誰に見せ 誰に見せないかを「自分でコントロールする」”


現代的なプライバシーを きっちり守ったIT政策をやっていかないと


ツールが違うだけで


戦前の 独裁社会のような


恐ろしい社会に なってしまいかねないんです。









IT自体は “個人が先にあって 個人の支援の為に 共同体・国家がある”に 
とても合ってるツールなんですね。




でも、住基ネットは、日本が “共同体が先で 個人が後の社会である”と
周りに 現わしてしまっています。




これでは、世界から
乗り遅れてしまいます。



そういう意味で
政策の組み直しを 期待します。






*吉村英二さんプロフィール


反住基ネット連絡会・日本消費者連盟・盗聴法(組対法)に反対する市民連絡会所属、
ドキュメンタリー『ディストピア!JAPAN 住基ネットがまねく監視社会』監督



<完>








◆追記
“ハチくんのお母さん、ネッちゃん”との 合成ツーショットを作りました。
https://kichitarou.muragon.com/entry/682.html


勝手に作ってごめんなさい😎



お時間頂き、どうもありがとうございました🙇

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