（青木惠子さん、東住吉区小6放火殺人事件、2016年再審無罪、以下青木と略）

アヤ子さん、誕生日おめでとう！プレゼント、見て！

ホラ、黄色いクマさんとハガキ！

ホラ！「固い意志で決めた道を貫く強さ」、「人との絆で生きてるやさしさ」、

アヤ子さんにぴったりでしょう？

私が(女性で生きて再審無罪を勝ち取った）第一号、

西山さんが第二号、

アヤ子さんが第三号。

アヤ子さんが黄色で、西山さんがブルーで、私が赤。これ、信号だよ。

誕生石の受け売りなんです。

アヤ子さんは6/15生まれでパールだから黄色のクマさんで、

西山さんは12月生まれでトルコ石で3月に無罪勝ち取ったからお祝いにブルーのクマさんを買って、

ふと見たら赤いクマさんもいたので、私は1月生まれで赤いガーネットだから私も買って、信号だーっ！と。

いま、赤とブルーだけ。

でもアヤ子さんが勝ったら、真ん中に黄色が入って、これ信号！

だから、早く完成させなければ。

元気でいてくださいね。

今度こそ勝てるよ、アヤ子さん！

（鴨志田祐美大崎事件弁護団事務局長、以下鴨志田と略)

わかってるよね、きばってね！

(西山美香さん、湖東記念病院人工呼吸器事件、2020年再審無罪、以下西山と略)

アヤ子さんは、1回も「自白」していない強い人なので、長生きして、無罪貰えると思うんです。

アヤ子さんが、私の人生（1979生まれ）を冤罪の事件でたたかってこられたのは凄いなと思います。

今日も顔色がよかったし、早く貰えるよう、裁判所にお願いしたいなと思います。

原口アヤ子さん（大崎事件、鹿児島県大崎町、1979事件発生、90年7月満期出所、2020.3.30第4次再審請求、現在高齢の為鹿児島県内の病院で入院生活中)

(himekichiオジサン)
とっても穏やかで、温かくて、優しくて、楽しい誕生パーティーの様子でしたね。
ここだけは、悪代官の類も、一歩たりとも近づけまい…

3つの冤罪事件について、もう少し詳しくお知りになりたい方は、
以下のライブ配信動画をご参照ください！

【オンライントーク最終編】原口アヤ子さんバースデー企画：再審無罪を勝ち取った2人が、 アヤ子さんへ勝利のバトンを渡しに鹿児島へ！

以下の、長文（上記の動画から書き起こした筆記文・全文）は、自分の勉強用です😅

筆記に間違いがありましたら、お手数ですが、ご指摘ください

↓

（鴨志田）大崎事件のアヤ子さんの存在を知ったのはどんなきっかけだったのですか？

（青木）服役中に、新聞記事でアヤ子さんの第一次再審開始決定の記者会見の写真を見たときでした。
裁判の事を何もわかっていない状態で見て、希望を感じて、これで無罪になったとずっと思ってて、自分が出てきたら、まだ大崎事件の裁判をやっていた。

即時抗告でひっくり返されたのだと、その時は裁判の事がわかっていたので、思いました。本来だったら、アヤ子さんの方が先なのに…と。

（鴨志田）青木さんも検察官に抗告されましたよね。これで出られると思ったときに。

（青木）刑の執行停止で帰れる1分前に刑務官が走ってきて「あなたを釈放できなくなりました」と言われて、また刑務所の服に着替えました。その後、3年半いました。

（鴨志田）西山さんも抗告されたちょうどその時に、大崎事件も最高裁で抗告されてましたね。高裁で再審開始決定できても、最高裁での抗告がいつ来るか予測が立たない。待っている間はどうでしたか?

（西山）私も家族も、待っている間、気分が沈んでいました。無罪が確定した時は、逆に申し訳なく思って、「私の方が先でいいんですか」と言いました。

（鴨志田）西山さんも第一審では抗告されて、２年余りの時間がかかってしまったからということですよね。

（西山）私は刑務所では不真面目だったから、「私は無罪なので出してくださいよ」ばっかり言ってたから、刑務官に「原口さんは真面目で、何回仮釈放で出してあげると言われても出なかったのに、あんた本当に無罪でたたかっている人か？」と言われました。

（青木）私の場合は、出してあげると言われても、「仮釈放無しで、再審で無罪貰って堂々と帰ります」と言って出ませんでした。違う意味で要注意人物でした。

（鴨志田）きょうは、生きている間に女性として無罪を勝ち取った先輩として、アヤ子さんに会ってどうでしたか?

（青木）アヤ子さんは私が無罪になった時に、涙を流して本当に喜んでくれました。アヤ子さんは高齢になっても、自分は無実だというのが、心と体に染みついていると思います。

（西山）アヤ子さんと会うのは2度目ですが、きょうのアヤ子さんはいろんな人の声かけが聞こえている感じで反応があったし、第4次だよと言ったときは目の輝きが違っていたし、青木さんとの黄色いクマさんの話の時も違う方向で元気な訴えをされていたと思います。

私とはまだそんなに会っていないので反応が薄かったと思います。

（鴨志田）西山さんは、前回、ずっとアヤ子さんの手をさすっていたので、絶対に覚えて下さってると思いますよ。

（鴨志田）少しつらい話に入っていくんですけれども、3つの冤罪事件の共通点は、本当は事件じゃなかったのに、事故だったのに、事件にされちゃった、それも殺人事件にされちゃった、ということですよね。

大崎事件も死体を埋めたのはあるけども、自転車事故なのに、事件にされちゃった。
アヤ子さんは一度も「自白」をしてないけど、二人はどうして「自白」を？

思い出すのもつらいと思うんですけど、一般の人はわからないと思うので、説明して貰ってもいいですか？

（青木）私の場合、やってないと信じて貰えない上に、入ってから性虐待をしてたと知って頭の中が真っ白になって、毎日が地獄の日々だったんだなと、ただでさえ助けられなかった中をたまらなくなって、娘の所へ行きたいと自殺も2回しかけました。

この紙一枚書いたら取調室から出られると思って、1回目の「自白」をしました。というか、意識がもうろうとしてわからないままうなづいたら犯人になっちゃった。

また、やってないと言ったら、写真を沢山壁に貼られて、「やってなかったら見れるだろ」「ひどい女だ」の言葉の暴力が続いて、「なんで助けなかった？助けなかったことは殺したことになるだろ」と言われた時に、そうなんだ、今度こそ死のうと思って…。

答えられないことを敢えて聞いたり、朝の9時から夜中の12時近くまで全否定されたりで、2回目の「自白」をしました。

でも、頭の中はシュークリームが食べたいなとか甘いものを思い浮かべて、自分なりの逃げ道を作って、3度と「自白」はしませんでした。酷いことを言われた言葉だけを覚えときました。

当時は被疑者ノートもないし、メモも取ることが許されていなかったからです。
弁護士さんとの接見時間も当時は10分間で、心休まることもありませんでした。

お前は母親失格やと言うために、お寺さんから戒名を聞いてきて、私が知らんかったら「母親やのにアカンやろ、お骨も持ってきたろか」と言ったり、

私が息子が弱点なのを知って「息子、つらいわと言ってるぞ。会わしてやりたいけど、（「自白」せんかったら）会わせられないからね」と言われた時は、負けるものかと思って「自白」しませんでしたが、

今でもあのとき戻るかと言われたら私、イヤやし(笑)

(西山）はじめ、亡くなられてその日のうちに「アラームなったやろ」言われて「なってなかった」と言い続けて、1年くらい取調べなく、違う病院に勤めてたら家に電話きて、呼び出されて、また「アラームなってません」と言った途端、机の上に写真並べられて、「責任感じてるか」と言われて、「感じていますが、アラームはなっていません」と答えると、頭を机に押さえつけられて、パイプ椅子の足を蹴られて、尻餅をつきました。

怖くなって、私は次の日「自白」しました。

そのあと、嘘ついてるから辻褄が合わなくなって、私はちょっと軽度知的障害と発達障害があるので、読み聞かせした後、署名しなければいけないんだけれど、それをしないで署名させられ、起訴されちゃったんです。

（鴨志田）自分から障害があると言われたのはすごく勇気のあることだと思います。

大崎事件も、3人とも知的障害を抱えていて、「自白」してしまった。

責められたらNOと言えない、警察の言うとおりに言わなきゃいけないと思ってしまう気持ちは、西山さんはやっぱり、わかりますか？

（西山）はい、わかります。

アヤ子さんは1回も「自白」してないので、なんて強い人だろうと思いました。

（鴨志田）それなんです。桜井昌司さん（布川事件、2011年無罪)も「オレなんか、4日で吐いちゃったよ、凄い」と言ってたんですよね。

特に、アヤ子さんは、同じ警察署の管轄である志布志事件（鹿児島県志布志市、2007年12人の被告全員無罪）で男の人はみんな「自白」してしまっているのに、しなかったんですよね。

（青木）ほんとに凄いなと思いましたよ。私も「自白」は2回だけだけど、時間が長くて、丸椅子で背もたれがなくて、朝昼は何とか耐えても、夜は座ってるだけでもつらかったです。

（鴨志田）青木さんは凄く強い女性です。そんな青木さんでも、凄く長い時間取調べされたら「自白」してしまったことを思うと、アヤ子さんはなんでそこまで、頑張れたのだろうと…。

（西山）あー、うん、真実は一つなので、自分だけは一生変えずに行こうと、頑張ってこられたのだと思います。

私の人生を、冤罪の事件でたたかってこられたのは凄いなと思います。

（鴨志田）美香さんは1979年生まれで、ちょうど大崎事件の年に生まれましたね。

西山美香さんの人生の全部を、アヤ子さんは「あたいはやっちょらん」と言ってやってこられた。凄い縁を感じますね。

私自身は唯一、取調べを体験していなくて、とにかくアヤ子さんの無実を晴らしたいと、弁護士人生の15年をアヤ子さんとやっているんですけども。

お二人は、えん罪事件の女性被害者として、女性であるがゆえに、つらかったことも、きっとあるんじゃないかなと思うんですが。
つけこまれたり、利用されたり…。もしあったら、言っていただけますか？

(青木）初めて会った婦人警官に、留置所に入る時も、拘置所に入る時も、刑務所に入る時も、すみずみまでチェックされました。
耐えられない…。
入る時も、出る時も、またやられました。

生理中でも、こぼれるじゃないですか？そんな時でも、ショーツを脱ぐよう言って、許してくれませんでした。

（鴨志田）おかしい！理解できないですよね。

しかも、青木さんは2回、刑の執行停止があって、2回やられた。
無罪になって、出る時にも、やられる？ぜんぜん理解できない！

（西山）青木さんと一緒ですね。体育館で5人ぐらい裸になって、先生が見ました。

年末年始の休みの前にも、ずっと体の検査がありました。

（鴨志田）そもそも冤罪でやっていない上に、凄く恥ずかしい、人間の尊厳を傷つけられるような目にあって…。

でも、最後は、再審無罪をとったわけじゃないですか？
その時、どう思いましたか？

青木さんは真っ白な服で出られましたよね。

（青木）真っ白な服で行った意味は、再審の裁判の中で、今回は無罪になる裁判なんだから、しょうがないから無罪でいいわ、みたいに言い渡すのではなく、「この服のように、真っ白な判決をお願いします」という意味で　着て行きました。

無罪よりも、「自白」を排除するか否かが、私の中では大事で、排除してくれたんだというので感激を受けて、頭の中も真っ白になりました。

被告人とずっと言われていたのに、帰る時初めて、「無罪です」と裁判官は言ってくれました。
唯一の謝罪ですね。でも、許せると思いました。

(鴨志田）「自白」の証拠を排除してくれたことが、真っ白な無罪だったんですね。

その翌々日が、美香さんの無罪判決でしたね。

（青木）「証拠から除く」と、「あなたの自白は無理やり取られた自白だから、もう裁判では使いません」と、判決で言われて、桜井さんと同じで、肩の力が抜けました。

（西山）ずっと「被告人」じゃなく「西山さん」と大西裁判長に言われていたことも、凄く嬉しかったです。

大西裁判長が「あなたは嘘の自白をしたことを後悔するのではなく、取調べがもう少し慎重であったら、逮捕・起訴されることもなかったかもしれません」と。そして、

私は青木さんが憧れの人だったのですが「獄友、大切な人と巡り会えたことは、あなたの宝ですよ」と、涙ながらに、直接語り掛けてくれた時は、私は法廷で泣き崩れそうだったけど、スケッチされているので、あれは異様なので、我慢しました。

最後、出てきて、支援者に会うまで、我慢していました。

（青木）謝れって言うのを忘れるぐらい感激しましたよね。
泣いてる場合じゃないよと、マスコミに突っ込まれるぐらいでしたね。

(鴨志田）では、最後に、お二人からアヤ子さんに対する応援のメッセージをお願いします。

（青木）40年たたかってこられて、

今度こそ、4回目の正直！間違いない！という思いで！

同じ女性として、母親として、無罪をかちとって、

犯人としてではなく一人の人間として、

アヤ子さんも、ご家族も、

一日も早く、心穏やかに過ごせますように…。

（西山）アヤ子さんは、1回も「自白」していない強い人なので、長生きして、無罪貰えると思うんです。

今日も顔色がよかったし、早く貰えるよう、裁判所にお願いしたいと思ってます。

(鴨志田）今度こそ、絶対無罪をとるために、クラウドファンディングをやっています。

最後のイベントとして、弁護士として悔いのないたたかいをしたいので、アヤ子さんの93歳の誕生日(6/15)が迫っている中で、6/16までやっていますので、ぜひ更なるご支援をお願いします（支援先→https://readyfor.jp/projects/osaki_Justice）

きょうは二人とも、関西から鹿児島まで飛んできて下さって、朝から夜のこの時間まで一日、どうもありがとうございました。
他の再審も含めて、一緒に歩んでいきたいです。

(himekichiオジサン）
大崎事件の再審を一日でも早く実現してほしいと思います。

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