パレスチナ/イスラエル論

いま、パレスチナ/イスラエルをめぐる問題は、直視することも放棄したくなるほどの惨状にある。パレスチナのガザ地区はイスラエルの建設したフェンスで封鎖され、物流も制限された巨大監獄と化し、パレスチナ人のデモには日常的にイスラエル軍スナイパーによる容赦ない狙撃が加えられ、東エルサレムでは理不尽な家屋破壊が遂行されている。そして、イスラエル社会内部にも国際社会にも、それを止めようとする動きは少ない。このような暴力を対岸の出来事として見るのではなく、パレスチナ/イスラエルを、日本も含む近現代世界史の文脈のなかで論じ、またそれをとおして世界と日本を問いなおすことが、いま求められている。

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